ダラス日記 その3

本文中一部,撮影を含めて結構危険な行為をしています。似たような行為は自らの責任でお願いします
写真は全て名刺サイズのオモチャデジカメで撮影しています。ボケ,ブレ,変色等はご了承を。

8月11日 (月)

こっちの人の情報でアメリカでは大手の電器チェーン店,Fry's ELECTRONICSがダラス市内にあるというので行ってみることに。USハイウェイの75からインターステートの635Eに入り,13番Kingsleyで出て左折しKingsleyとJupiterの交差点で右折,そのまま635をくぐってから左折しMcCreeを進めば見えるという話。

入り口は何故かウシが。ここだけテキサス流というつもりなのだろうか。日本で言うとヤマダ電気とコストコを足して割ったような作りだが少し趣が違い,ヤマダのナンチャッテ感が薄く割と専門的な品揃え。うるさい店員もBGMも無いのが良い感じ。

 
入り口は何故かウシ。出口では荷物検査がある。

この店,家電量販店かと思いきや趣がかなり違う。元々はシリコンバレー出身のコンピュータショップ。但しAppleはジョブスに嫌われたか,ソフトウェア以外扱ってない。上州商人とは違いシリコンバレー出身だとマニアックな物も多く,電子部品や電子工作キット,工具位ならまだしも,何故かROMライタやオシロスコープ,タミヤのミニ四駆やギアボックスセットまで。この辺は街中に沢山あるRadio Shackでも扱っていないので(Radio ShackにはサンハヤトのOEMと思われるオリジナルのプリント基板がある。元ネタが分かる人向けのお土産には最適か?)。残念ながらこの辺は日本の方がずっと安い。ひょっとしてオシロスコープは東京が世界で一番安いのだろうか。逆にCRTディスプレイや電話機が安い。ソニーの家電も安い。羨ましい位。

ナンチャッテな規模であるが,菓子類も扱っている。アメリカの菓子のセンスはいまいち理解不能なのであまり手を出していないのだが,チョコレートでコーティングしたミントとか意味不明な物を扱っていた。何故かオシロの売り場の近くにバックパックが置いてあり,$12と書いてあったので,早速帰りの荷物用に購入。レジで清算したら割引になって何と$9.99という激安。話には聞いていたがアメリカでこの手の物を買うと異様に安い。他にCDを大量買い。モーツアルトのMissaを除いたら,Music for Inner Peace,Spiritual Healing,と変なモノばかり。変な人と見られたかも。ついでに買ったのが Party time KARAOKE -AMERICANA- こいつはアメリカ一色のカラオケ。懐かしのCD-Gでもある(専用の機械に入れると歌詞が出てくるというもの。昔のCDカラオケ)。で,これ,選曲が強烈。星条旗,GOD BLESS AMERICAから始まり,軍歌あり民謡ありのアメリカを讃える歌ばかり。©が2002なので,9.11を意識して作成されたものか。しかしParty timeと書いてあるがアメリカ人はパーティーでこれを歌うんか?

この看板が目印。Tの字が欠けているのはここだけだろうが。

クレジットカード払いでID(身分証明)を要求される。テキサスの住民証明か,運転免許か,ミリタリーIDを出せというもの。パスポートは手許に無いので(荷物検査があるので面倒だからバッグは車のトランクに置いてきた)何か適当なモノは無いかと物色。日本の運転免許は漢字で名前が書いており,これはアメリカ人には読めない。そこで名前確認用に便利なコストコの写真入り会員証を出して何とかOKに。また役に立った(一度目はアメリカン航空博物館の売店)。

夕食は先週行った中国系スーパーと同じ建家にある元禄料理という店。中国人の経営するナンチャッテ日本料理屋さん。まず,メニューが何故か全部中国語。どうせ漢字なのだからアメリカ人が見たら同じか。飯物を頼むとスープが付くらしい。どんなスープと聞いてみるとミソスープ。店内はナンチャッテな日本風で飾り付けられ,日本の風景を映したビデオが流れている。その割にはテーブルが中華風のトタンの天板だったり,メニューが中華ばかりだったり。これは面白い。早速雰囲気にハマる。

元禄料理と書いてある店

出てきたのがお椀に入った味噌汁とレンゲ。レンゲで味噌汁を頂いたのは初めて。味は永谷園っぽい感じ。カツオダシに,戻しきれてない乾燥わかめ。でもこれ,あくまでもスープなので,これをレンゲで全部頂かないと主菜は出てこない。このナンチャッテ感が最高。スープを頂き終わると主菜のちらしが出てくる。既にずっと前に板前の所で出来上がっていてカウンターに置いてあるのにおあずけ状態なのだから面白い。これは意外に旨かった。ネタの肉厚が見事。さすがアメリカ。しかしサビをのせ過ぎていたり,カットの形が中国風だったりして笑える。冷凍物にしては解凍が上手い。日本の回転寿司も見習ってほしい。食後に何故かオレンジのデザートが。謎。結構人気があるようで,アジア系の可愛い女の子が多かった。吉。

 
 
(左上) 日本料理店なのに何故か中国語のメニュー
(右上) カウンターには中国系の女の子
(左下) このスープを頂かないと主菜は出てこない
(右下) 結構なボリューム

8月12日 (火)

休息日。お出かけは無し。

土曜に行ったラーメン屋で回鍋肉が旨そうだったので再チャレンジ。前回気が付かなかったのだが,何とWebページも持っているという。 ナンチャッテな日本語で,本日のスペシャルメニューは麻婆茄子ラーメンと書いてあるのだが,それを無視して回鍋肉を注文。デフォルトでスープとライス付き。スープは中華風(当たり前か)で東秀なんかで出てくるのと同じ味付けなのだけど,東秀より断然旨い。日本で喰う中華よりもアメリカで喰う中華の方が何かと旨いというのは何かの皮肉か。

 
 
(右上) 当店では、日本製の麺を使用しております
(右下) これも結構な量。御飯はガラスボウルに。

yoo hooとRAGING COW どちらもかなりヘビーなカフェイン飲料。適当なビタミンまで入っている始末。深夜にアメリカの大平原を飛ばすドライバーの為にガソリンスタンド併設コンビニで売っているもの。ついに買ってきてしまいました。どちらも普通のスーパーにはあまり置いていないもの。今夜飲むと大変なことになるので,結果は明日以降。さて。

 
牛も起きてしまうとは...

8月13日 (水)

PlanoのCOSTCOへお出かけ。USハイウェイの75号から見える方。入り口で日本で作った会員証を見せる。こちらの会員証も日本のものも全く変わらないので全く違和感無しで店内へ。出口付近にあるサインアップの表示を見ると,こちらの会員証にはゴールドとビジネスの他にもう一つ種類があるらしい。 扱っている物も置いている形態も多摩境のコストコと殆ど同じ。日本製のモノがほとんど無い位の違いか。

 
日本のコストコでタイヤを扱っている理由は,アメリカの道路を走ると理解可能。
(あちこちにバーストしたタイヤの破片が転がっている)

コストコの隣にあったSTAPLESに寄ってみる。文房具屋。看板を良く見るのでチェーン店か。商品は少し高めだが大体揃う。スーパーとは違い,そんなに悪そうな物も置いていない。店のロゴの入ったオリジナル商品も結構ある。日本に進出しているOffice Depotに似て無くもないが,もう少し整理された感じ。文房具,絵画材料(小中学校で使う程度の物だが。分野を問わず専門的な画材を扱っている店はいまでに見かけない。これじゃあ絵描きは育たないよ〜),家具(机,椅子,結構品の良い物が多く,安い),パソコン用プリンタ,パソコン用サプライなど。伊東屋でもないし東急ハンズでもないし,ちょっと思い付かない。

夕食は前から気になっていたイタリア料理店へ。入った瞬間,少し高級指向だったかなぁとビクビクしたがメニューを見て安心。これなら酒を飲んでも$20前後でなんとかなりそう。店員はどう見ても(どう聞いても)イタリア人。給料が注文数に比例するのか必死に注文を取りたがるのだけど陽気なので何故か憎めない。オススメ料理をワゴンで持ってきて見せてみたり,食後に清算をお願いしたらチェックではなくケーキをワゴンで持ってきて見せてみたり(それもホールのケーキ。カットしても胸焼けのしそうなアメリカンサイズ)。アメリカで食べるイタリアンは適当に美味しいとの話だったのだけど,ここはまぁそれなりに美味しい店でした。そういえば街の中で適当に売っているピザも結構美味しいです。ハンバーガーが油臭くて喰えたものじゃないのとは対照的。

 
 
油モノは胃がもたないのでボロネーゼを注文

帰りに色々と散歩している間に田舎という寿司屋を発見。ここはちゃんと日本人がやっているのだろうか。同じ建物の中にBEERの看板を見つけたので寄ってみると,何とロシア人向けの店。アメリカは色々なコミュニティがそれぞれのアイディンティティを保ちながら生活する所。ロシア人もその中の一つなのか(そういやインド街にはまだ出会ってないぞ。どこかにあると思うが)。

 
(左) 田舎
(右)ロシア系の情報交換掲示板

ついでに酒屋にも。今度のは少しマニアックな店。ちゃんと青島,サンミゲル,シンハー,アサヒ,サッポロが置いてある(シンハーは品切れだったが)。モルトリキュールという物を見つけたが,ウヰスキーでもビールでも無いとしたら中身は何だろう。

 
上からアサヒ,キリン,青島,サッポロ,ヤンジン,シンハー(品切),サンミゲル,アサヒ黒生

8月14日 (木)

こちらの方では結構有名な寿司&鉄板焼の店(一応日本料理ということになっている)紅花へ。ここは何と駐車場がバレットパーキング(店の玄関に乗り付け,係員にチケットと引き替えで車を預けるシステム。出すときは玄関にいる係員にチケットを渡せば目の前まで持ってきてくれるので,チップを渡して乗り込む。割と格が高いのホテルやレストランにある駐車場システム)。ということは高級店?

 
入り口に池とナンチャッテ日本庭園

入口にはスシバーが。ここはカウンターになっていて,板前がいる。アメリカのレストランは目の蒼い白人向けに大抵の場所は薄暗く作ってあるのだが(明るいと眩しくて気持ち悪くなるらしい),どこの寿司屋もこんな感じでケースのネタのツヤがよくわからないのが難点。板前も日本出身ならばさぞかし苦労してるのではないか。鉄板焼は奥の部屋。これは日本流そのままだと半ば座敷になるような風景だが,さすがにアメリカではそうかいかず和洋折衷な感じ。窓からは日本風庭園が。

 
入口のバーは薄暗いカウンター。

例によってテーブルの上の箸袋には箸の使い方の図説が。でもここのお客さん,覗いてみるとアメリカ人でも皆器用に箸を使っているところに感心。色々と工夫して使っている感じ。おいらは箸の『正しい使い方』が出来ない人なので,なんだか恥ずかしくなる。面白いのが茶碗に盛った御飯を箸で食べるとき,こちらの人は茶碗を持ち上げて食べるようなことはしないこと。確かに洋食のマナーの中で皿を持って食べるようなことはタブーとされているのだけど,それを茶碗やお椀でやられるのがなんだかくすぐったい。一昨日のミソ汁にレンゲもこのような事情からか。

 
(左) 例によって箸の使い方の図説
(右) ちなみにメニューはこんな感じ。一人あたり$40〜$60程度+酒代+チップ。

ここの鉄板焼はシェフが目の前でパフォーマンスをしながら注文通り焼いてくれるスタイル。こういうのは日本にもあるけど高いので滅多に行けないのが哀しい。異国の地で行くのはもっと哀しいが,メニューの中から紅花スペシャルを注文。

前菜は中華風スープ。具は何故かかき揚げ。いい感じの味付け。次にサラダ。ドレッシングはノンオイル和風ではないが,醤油ベースな感じ。その後に御飯が。これはそのままか,炒めかを選べる(注文時にスチームドライスかフライドライスかと聞いてくる)。メインディッシュはエビ大小とテキサス流のステーキ。

 
(左) 湯呑みには耳がついている
(右) ナンチャッテなパフォーマンスで焼いてくれる

ステーキは目の前でパフォーマンスをしながらサイコロ状にカット。これをおろしポン酢のタレ(松屋の牛焼肉定食のアレにそっくりな味)に付けて食べる。脂身は勝手に捨てられてしまい,赤身だけを食べる(霜降りはあり得ない)。これはアメリカ流ということか。

その後素直に帰宅して,テレビをつけたら停電のニュースが。ブッシュが演説している傍ら,レポーターが冷蔵庫のアイスクリームの心配をしていたりするところがアメリカらしい。

予想されていた東京大停電よりNYが先に停電するとは...

8月15日 (金)

仕事は休みの日。一日フリーなのでお出かけすることに。まず朝食は近所にあったのに行き損なってたバーガーキング。一度入ってアメリカ流のワッパーを食べてみたかっただけ。親会社のバカ経営が災いして日本からは撤退してしまったのでアメリカに行かないと食べられないのがジャンクフードフリークとしてはなんだか寂しいところ。野菜も多いし肉もちゃんと味があるしマックよりは旨いと思うのだが(五十歩百歩という話もあるが)。

店内

今日はバーガーキングの目の前にあったバス停から現代美術館のあるフォートワースまでお出かけ。でも後でもらったリーフレットによると,このバス路線は10月で廃止の方向で検討中らしい。そういえば前に乗ったときも今回も誰も乗っていなかった。路線の設定に無理があったのか,そもそもアメリカの郊外のオフィス地区での路線バスという話自体が無理だったのか。

バスなのにFFでAT車というのがアメリカらしい

このバスで駅に着いた瞬間にダウンタウン方面の電車は去ってしまい,次の出発は15分後。屋根が全く役にたたない程にクソ暑いホームでしばらく待つことに。で,これが思いっきり災いしてしまい,乗り換え駅のUNION STATIONに着いた頃には乗る予定だった電車は既に出発した後(公式の所要時間では間に合う筈だったんだけどなぁ)。2分の差。この郊外電車がダウンタウンで路面電車になる乗り物はせっかちな日本人にはつくづく不向きだと思う。

行ってしまった〜 次の出発は1時間半後

完全な車社会なのに公共交通だけ利用して遠出をするのは北海道並みに面倒なんだなぁということを思い知らされた後,さすがにクソ暑いホームやスリの多い(そしてクソ寒い)駅待合室で1時間半も待っている訳にもいかないので,路面電車を逆方向に乗って先日行き損なったダラス水族館でアメリカ人の生態観察をすることに。

 
外見は古風な建物

生態観察をするにはダラス水族館は面白い所というのを発見。これなら無理してでも遊園地(シックスフラッグス)に行くべきだったかも。はしゃぐ子供と大人。疲れ果てている大人。興味のなさそうな子供。ここは展示の手法が面白く,さすが一流のエンタテイメント国。でも何故か,魚や両生類以外の鳥や動物や木や昆虫なんかの展示物の方が多いような気がするのは気のせいなんだろうか。

 
(左) しながわ水族館にもある水槽のトンネル
(右) 水槽の上は熱帯雨林。南国の鳥も。

ここは順路なんて無いので出入り自由。一応入場料カウンタの脇にあるエスカレーターで熱帯雨林の最上部まで行って,そこからジャングルを降りて展示物を見られるようになっているのだが,そんなことは誰もお構いなし。エアコンの効いた快適な熱帯雨林(!?)を存分に楽しめる志向になっている。疲れた人はジャングル内と1階の水槽脇にあるカフェへ。このような施設のカフェでも資本主義が割と徹底しており,日本のようにパートのオバチャンに牛乳パックコーヒーを出され萎えるようなことは無いらしい。

 
 
(上) 人々
(左下) 滝の底にはピラニアとワニがいる。
(右下) この手の施設には必ずあるカフェ。

時間潰しも終わり,やっとフォートワース行きのディーゼルカーに。かなり古風な車両だが中はリニューアルされているのかそれなりに快適。乗り心地もそれなりに良い。

所要時間は約1時間10分。

こいつは見掛けが古風なだけではなく,設備も古風なのがアメリカらしい。自動ドアではないので,駅に着くと車掌が外を走りながらドアを外から次々に開けて行く。そのお陰か停車時間はどの駅も長い。止まってからゆっくり席を立っても十分間に合う。おまけに単線なので駅ではない適当な場所で何度かすれ違い待ちをする。しばらく乗ると空港の手前から交通局がダラス担当からフォートワース担当になり,ここで料金の区分がある。ダラス地区,フォートワース地区だけだと1日券で$2.5,両地区またがると$4.5。これで路面電車やローカルバスも乗り放題。非常に簡単で分かりやすい。検札なんて滅多に来ないのでタダ乗りも可能だと思うが(検札は銃武装した警官が乗り込んでくる),チケットが無い場合の罰金はよく分からない(パンフレットを読む限りは車内購入とか,着駅清算の制度は無い感じ)。

一応こいつは空港アクセスも兼ねているらしく,空港駅もある。着いてみたら空港駅は何のことは無い簡単なホームがあるだけのローカル駅で,目の前にあるバス停から空港連絡用の小さなローカルバスで空港ターミナルまで連絡。これで発着数世界第3位の空港の車と乗合タクシーと普通のタクシー以外のアクセス手段だと言うのだからアメリカ社会は凄い。さすがにこんなの誰も使わないということだろうか。時間がかかるし便利ではないけど価格の安さが魅力で,ダラス地区までは例によって一日券を使えば$4.5,路面電車や他のバスに乗り継ぎをしないならば一回のみ有効の片道券を使って空港駅まで$2.25,空港連絡バスが$1.25であわせて$3.5で行ける。安いが防犯面でのリスクがどの位あるのかはよく分からない。でもって,電車もバスもどちらも日曜運休なのが愛嬌。でっかいスーツケースや旅行バッグを持った乗客が何人かここで降りて行った。でかいバッグを持った白人の親子連れは子供が可愛いかった。

1時間前後でフォートワースのダウンタウンが見えてくる。

フォートワースへ近付くと車掌が観光案内を始めた。おいらを除いてもかなり観光客っぽい人が乗っていたので車掌のサービスかもしれないが,この観光案内で降りる駅とローカルバスの方面を再確認。バス乗換の駅を降りるとここは路線バスのターミナルと本当の意味で直結。まぁ改札なんて無いし検札も来なかったし,それはそれでこういう方法もアリかと。

 
(左) 直結もここまでやれば文字どおり
(右) バスは自転車も運んでくれる

ここのバスは自転車も乗せられるのがいいかも。おまけに殆どのバスが天然ガス車。アメリカでも真面目に環境問題を考えている自治体があるのが凄い(でもクソ冷房だけは文化なのかどうにもならないようだが)。そういえば昨日の停電ではニューヨークで自転車が良く売れたらしい。でもダラスで昼間自転車に乗るのは半ば自殺行為(気温が40℃前後なので)だが,たまに上半身オールヌード状態で自転車を漕いでいるデンジャラス野郎を見る。あれは一体....

駅から大学行きの路線バスに乗って博物館や美術館が集まっている一角へ。東京の上野公園位の一角に,美術館や博物館が数軒集まっている一角がある。これが人口50万人程の田舎町にあるのだから凄い(隣のダラスも含めれば200万人都市だけれども)。

 
(左) フォートワース現代美術館。建物は何と安藤忠雄
(右) そこから見たフォートワースのダウンタウン

まずはフォートワース現代美術館へ。ここは入場無料なのが嬉しい。コレクションはかなり多彩で,日本人の作品も多い。ここも何気ない場所に何気なくピカソが飾ってあったりする。ここの建物はなかなか気持ちの良い構造。特に撮影禁止とは書いていなかったが流石に美術館なので撮影は遠慮したのが残念だったかも。ここは建物そのものも現代美術だと思う。展示品はアメリカ中心で,アンディ・ウォーホルはマリリン(シルクスクリーンではなくオリジナルのアクリル画)やガン,自画像がある。60〜70年代ロックが好きな人は知っている絵だと思う。

次に隣のキンベル美術館へ。この建物も大変美しい。常設展示は入場無料。ディバッグを持って入口に入ったらコートチェックに預けてくれというのでコートチェックへ。そこでバッグの中を開けてみせろと言われる。中は傘とノンタンの柄のタオルとクリスタルガイザーとガイドマップと隣で買った目録しか入ってないので即OKに。9.11のようなことが起きる国なので人の集まる場所ではチェックをした方が良いのだろうが,時限爆弾とか入れてくる奴がいるのだろうか。で,ここもモネやセザンヌやピカソがなにげなく置いてあるような美術館。特別展は古代エジプト展。電車に乗り遅れたお陰で時間が無かったのでそそくさと観覧。美しい棺桶を見てきました。

 
(左) 特別展の広告
(右) 表玄関。この建物も美しい。

例によって帰りもローカルバス。屋根もないクソ暑いバス停。おまけにこのバス停には時刻表もない。本当にこのバス停にバスは来るんだろかと一抹の不安。とりあえずバス通過時刻は前もってインターネットで調べてあるので問題は無い筈なのだが.... しかし暑いバス停でローカルバスを待つ旅行者は珍しいのか,コンボイを運転するオヤジが挨拶してきた。やっぱりなんだか不思議にフレンドリーな国である。

本当にバスが来るんだろか
来たバスには何人か普通の客が乗っていた

帰りは来た経路をそのまま戻ってホテルへ。電車の窓からボーッと外を見ていると橋の下で生活している男を発見。彼の橋の下生活はダンボールハウスではなく,特に壁を設けずにどこから拾ってきたのかよくわからないベッドや家具を並べていた。こういう生活もこちらではベッドなのだなぁと妙な所に感心。

 
(左) 車窓から見つけた滝の流れる看板
(右) シックスフロアも見えてきて,ようやくダラス到着

夕食はメキシコ料理。サングリアを頼んだらジョッキで出て来て驚いた。メキシコ系の人は街中どこにでもいるし,無視できない存在なのか案内看板やパンフレットはスペイン語とのバイリンガル表記になっているものも結構多い。そういう人達が作るのだから美味しいのは当たり前か。

 
(左) メキシコ料理店の雰囲気は日本もアメリカもそう変わらないかも。
(右) メキシコ人が多いだけあって旨い

8月16日 (土)

帰国の日。カーナビに従って空港のレンタカー返却場へ。レンタカーのカーナビは返却専用のメニューがあり,返却空港を選択すれば他の設定無しでレンタカー会社の返却場所まで案内してくれるというもの。これは便利かも。満タン返しの契約なのだが空港周辺にガソリンスタンドが無い為,燃料計はフルを少し下がった場所。文句を付けられたら『ノ〜プロブレム』と言い張るつもりだったのが,何も問題なく返却終了。こういう大らかさが好き。

 
(左) レンタカー返却場
(右) ターミナルまでは無料連絡バスで

空港のチェックインは相変わらずアメリカ人の行列。フォーク並びは徹底しているが進むのはメチャメチャ遅く,窓口も係員が電話をしていたりしてぜんぜん開かない。係員に一人だけ日本人がいたのに驚き(名札は見えなかったが,どう聞いても日本語訛りの英語を話すオバチャン)。提携しているJALあたりからの出向だろうか。航空チケットのチェックインを受けてクレイムタグを貰うと,手荷物のセキュリティチェックを受けて搭乗口のボディチェックへ向えと言われる。まずは手荷物のセキュリティチェックへ。ここで厳重なX線検査を受ける。検査に出す前に係員からフィルムやカメラが入っていないか質問を受ける。9.11の後に流行り出したフィードバック型の検査機なんだろうか。

 
(左) チェックインカウンター
(右) 手荷物検査

ボディチェック場は例によって金属探査機とX線機の組み合わせ。腰につけていたカラーポケットピカチュウも疑われてしまうような厳重なチェック。まず靴を脱げといわれ,靴はそのままX線機へ。また,ノートパソコンを持参している場合,それらはバッグから出して個別に検査しなければならない。おまけに持ち込んだ人の名前を全て記録しているという徹底さ。

搭乗口でのボディチェック

出発ロビー内に変な名前のヨーグルト屋を見つけたのでヨーグルトシェークを購入。意外に高い(税込$3.89)が作るのには結構手間がかかっている。注文も細かく,こんな屋台のような店でも数ドルの支払にカードが使えるところがアメリカ流。何が不味いって,こんなことを小さな女の子一人で処理しているので行列が大変に長いこと。おいらの前は1人だけだったから良いけど,混んでいたら絶対に使いたくないかも。

 
I Can't Believe It's Yogurtという長〜い店名。チェーン店らしい

飴屋も発見。

アメリカには飴屋が結構ある

アメリカンエアはアメリカン・エアコンの略じゃないかと思う位のクソ冷房なので,何らかのジャケットは必須。待合室に行くと日本人が多く日本行きなんだなぁというのを実感。これから始まるアメリカン・エアコン対策か,厚着をしている人が目立つ。ここで待っているとオーバーブッキングの案内が。案内を聞いてみると,予約を取り過ぎているので飛行機に乗れない人が十数名程いるらしい(国際線ではよくある話。リコンファームと早目のチェックインは必須)。明日の飛行機での旅行で良ければ$800のクーポンと高級ホテルと高級料理を用意するという。個人旅行なら絶対に乗る話なのだが,今回は仕事なのでパス。ちょっと残念だったか。

 
日本行きだけあって日本人が沢山。既に日本にいるような感じ。
ここが日本への入口

8月17日 (日)

機上の人になっているのは十時間以上。さすがにヒマなので持ち込んだゲームボーイアドバンスでMOTHER 2の続き。ヒマなので相当進む。そうしている間に日付変更線を越えて17日に。

 
千島列島の南あたりで出された朝食は何とカレー南蛮。成田まではあと2時間

日本付近は気流が悪く結構揺れる。千歳や旭川発着の国内線とは違い,千島列島の南から一直線に成田を目指して太平洋の上をずっと飛んでいるので景色を眺めることはできない。そうこうしている間にかなり減速。雲がなかなか切れないうちに足がでて上空100m程まで霧が出ているような状態で着陸。例によって滑走路からターミナルまで20分以上も陸上を走ることに。

ひと休み中の搭乗機

入国審査や税関に向かう通路,到着ロビーに向かう通路のあちこちにハングル表記を発見。紙に書いてテープで貼付けたようなものもある。需要が多いんだろうか。

 
出口はこちら

お盆の関係かロビーは非常に混雑。バスも1時間半待ちだと言われたので京成電車で帰ることに。本八幡で都営地下鉄→京王に乗り換えるという低予算ルート。おつかれさま。

スーツケース組も結構いる

おわり