前回の香港ジャスコ全店ツアーから早2年。その間にも香港ジャスコは変化し続けていて,いつの間にか新店が3店,移転が1店。しかも2013/3に全店がJUSCO(吉之島)からAEON(永旺)に変化する大変化。運営会社の名前がイオンになった後も暫くJUSCO(吉之島百貨)のままだったのだが,ついに観念したか。と,色々変化があったので簡単に再訪してみることにした次第。 香港にあるイオン系列の店舗は下記6種類。
沢山あったJUSCO 10元廣場が2010年以降の超円高で採算が合わなくなったのか姿を消しており,Living Plaza形態で12元ショップとして営業。運営にダイソーが絡んでいるので売っているものはダイソーで見たことがあるものばかりというのはそのまんまなのだが,香港ドルが3割ほど値上がりした2014年になっても12元のままってのが流石。中国生産品を一度日本に持って行って,それを香港に逆輸入しているのだから当然コストはかかるのだが,デフレ日本より高価な価格帯でそれなりに商売になっているのは商品力なのか。 全店ツアーにおいては,前述のLiving Plaza(3)と,(4)の日本式弁当を外賣(オイマイ→テイクアウト)する店は所謂スーパーマーケット業態ではないので対象外とし,(6)の小遊園地(ゲーセン含)も除外。(1)(2)(5)に絞って全店制覇することに。(5)はウェブページ上はAEON SUPERMARKET 尖沙咀店となっているが,実際に行ってみたら看板がMaxValu Primeのままだったので分類として残存。1日でサッと回る為に以前行った店は買い物無しで看板の写真のみ。
※ 当方はイオンとは全く関係ありません。趣味でネタをやっているだけです。 |
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AEON 康怡店 Kornhillにある店。旗艦店。開店は1987/11で最も古い。MTR(地下鉄)港島綫の太古站C出口直結。ちなみにE出口にはアピタがある。トラムが走る英皇道を跨いで売場があるのが特徴。こんなことは日本でやっているのは国鉄線の真上をビルでつなげてしまった東急東横店くらいで,道路となると例は無いかもしれない(大阪の船場センタービルが近いのだけど,あそこは道路の上の部分に売場が無い)。土地の有効活用と見るべきか,地震が無くて地盤が強固だから出来る技なのか。
=== JUSCO時代 ===
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AEON 荃灣店 MTR西鐵綫,荃灣西站A2出口から徒歩5分くらいの荃灣廣場内で1991年から営業していたのだが,2012/10に斜め向かいの灣景廣場へ移転。こちらは駅と歩道橋で直結しており,以前より微妙に便利なになったような。品揃えは以前に引き続き悪く無い。何か足りない物で困ったことがあったら,とりあえずMTR西鐵綫に乗って荃灣西站を目指してみるのは良策かもしれない。
=== 荃灣廣場時代(JUSCO) ===
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AEON 黃埔店 1985年から入居が始まったニュータウン,黃埔花園の中心にある商業施設。元はヤオハンで,ジャスコはヤオハン倒産後に入居したので開店は1998/11。日本のヤオハンは倒産時にジャスコに買われた後も暫くヤオハンのままで最近やっとマックスバリュになったのだが,香港では一足先にジャスコになっていた。このジャスコ,レジに並んでいたら日本語の会話が聞こえる位の場所。船のような建物(この場所にかつて造船所があった為)と,隣接するアパートの1階が売場。荃灣店に比べれば規模は小さいが,ここも結構何でも揃う。香港島側にいる場合は太古の康怡店が便利だが,九龍側だとこちらが近くて良いかもしれない。但し電車で行くには面倒な場所。バスを使うか(尖沙咀碼頭や紅磡站からなら8A,旺角や油麻地なら30Xか212),フェリーを使うか。
=== JUSCO時代 ===
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AEON 屯門店 屯門の中心にある屯門市廣場のテナント。上の黃埔店は都心のニュータウンだが,こちらは完全な郊外型ニュータウン。鉄道は2003年までニュータウン内を細かく回るLRTのみであり,都心へはバスで移動する必要があった場所。それだけにショッピングモールの需要がある訳。これもその一つだと思う。MTRの屯門站からは少し離れているが,LRTの市中心站やバスターミナルからはすぐの場所。当然,人もメチャメチャ多い。で,ここにもヤオハンがあったらしい。いかにもヤオハンが目をつけそうな場所。ジャスコはヤオハンの跡を引き取って1998/12に入居。売場は中2階(UG/F)と2階(1/F)。2階は周囲のテナントに合わせて化粧品や衣類中心。それ以外は中2階に持って行ったような感じ。
=== JUSCO時代 ===
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AEON 九龍灣店 2010/6開店。九龍灣のショッピングモールMegaBox内のテナント。少し難儀な場所にあるのだけど,そこはIKEAペイントの無料バスでカバー。MTR九龍灣站からバスで5分位。九龍灣站の無料バス停は難易度高いが,駅を降りたら德福廣場2期のビルまでひたすら連絡通路を歩き,ユニクロが見えたら下の階のバスターミナルへ降りれば良い。AEONかIKEAのバスが来たら乗る。というのが2011年9月現在の行き方。
=== JUSCO時代 ===
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AEON SUPERMARKET 觀塘店 MTR觀塘綫の觀塘站A2出口直結のショッピングモールapmにある。この辺では有名な建物らしく,タクシーなら去apmと言えば連れていってくれると思う。ジャスコは地下1階(LG)。それとは別に更に地下の駐車場のエレベータホールを有効活用した$10ショップがあった(今は無い)。ショッピングモールの中が少し複雑で,MTRから続く通路から建物に入って吹き抜けの広間に抜けるとユニクロや無印良品がある普通の大型ショッピングモール。イオンへの降り方は少し特殊で,外に出る階段で1階に抜けてしまうか,もしくは,スワロフスキー(クリスタルガラス屋)の隣のエスカレーターで1階に降りると,地下のイオンに降りるエスカレーターがある。ここでスワロフスキーの隣ではなく別のエスカレーターを使って降りるとバスターミナルに降りてしまう(ハマった本人が言うのだから間違い無い)。イオンはこちらというような看板は一切無い(見逃しただけかもしれんが)ので注意要。このショッピングモール,色々な楽しい工夫の中で特に便所が面白いらしいと前にここに書いて,再訪問時に行き忘れた。まぁそれも旅行の楽しみ。また来るかな。2005/5開店。
=== JUSCO時代 ===
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AEON SUPERMARKET 藍田店 MTR藍田站のA出口からエスカレーターを乗り換えながらひたすら昇ると啟田商場に通じる。駅からは随分と高低差があるように感じる。その啟田商場の奥の奥にジャスコがある。かつて駅前の匯景廣場の方にヤオハンがあったそうなのだが,こちらは引き継がず今は地元資本の百佳(PARKnSHOP)が入っている。こっちの方が周囲のテナントが吉野家や山崎パンだったりで日本っぽいのでダマされそうになる。2006/9開店。
=== JUSCO時代 ===
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土瓜灣にある九龍城碼頭の目の前に新しく出来た超高層マンション翔龍灣の下2階分が小さなショッピングセンター翔龍灣廣場で,この2階部分(1/F)にある。従来からのバスやフェリーでは交通至便。但しMTRはかなり使いにくい場所で,おまけに昔ながらの工業地帯のド真ん中という立地の超高層マンションなのだが,香港人は気にしないのだろうか。感覚としてはまだ地下鉄が無かった頃の東京の豊洲に巨大超高層マンションを建てちゃった感じ。ジャスコのウェブページでの案内では土瓜灣とあるが,レシートの表記が翔龍灣店なので,ここでは翔龍灣店と表記。土瓜灣にある翔龍灣という建物の中にある店なので,どっちでも良いと思う。2007年開店→2013年閉店。
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AEON SUPERMARKET 禾輋店 少し古めの公共団地の中にあるショッピングセンター。完全な地元密着型という感じ。古式スタイルのバスターミナルの目の前。建物が古い割には中が奇麗なので,ショッピングセンターを改装したときにイオンが入ったものと予想。と思ってGoogleMapのストリートビューで確認してみたら,隣の街市はあるがジャスコの部分はテナント無しの廃墟状態。隣の街市はほぼそのままに,改装したスペースにジャスコを入れたという感じ。ここはLiving Plaza併設で意外に揃う店だった。地元密着だけあって行き方が少し面倒で,目の前のバスターミナル(禾輋巴士總站)まで来るのは48Xか81。屯門店からハシゴして来るには屯門店のすぐ近くの屯門市中心總站から263に乗って城門隧道で48Xに乗り換えれば良いが(実際,そうやって来た),そうでない場合は旺角から峠超えの81に乗って終点で降りるか,時間が勿体なければ沙田までMTRで来て,目の前の沙田市中心總站から81か48Xで終点まで(5分くらい)。公共団地の中なのでバス停から目的地までが判りにくいが,5分程度歩く近くのバス停(禾輋邨)までだったら沢山のバスがあるし,大した距離ではない。2009/6開店。
=== JUSCO時代 ===
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AEON 將軍澳店 中国大陸の共産化時に香港に逃げて来た国民党兵士達の落人村があった調景嶺も今は昔。中国返還に際して青天白日旗がはためくこの土地をそのままにしておく訳にはいかないので,面倒なことは埋めてしまおうといかにも中国人らしい発想で調景嶺から將軍澳にかけての入り江がすっかり埋め立てられてしまい,將軍澳ニュータウンとして再出発。駅を降りるといかにも新築ニュータウンという感じで,開発中の匂いがプンプンする。行き方は將軍澳站の改札目の前にあるC出口よりPopCornというショッピッングモールに入り,突き当たりを右折して2階に上がり直進するか,A1出口から一度外に出て横断歩道を渡ってPopCorn 2(君薈坊)と書かれたショッピングモールに入り,2階(L1)に上がって奥まで進むと將軍澳廣場に向かう渡り廊下に出ると初めてイオンの文字を目にする仕掛け。ところでこの店,前回訪問時はJUSCO SUPERMARKET 將軍澳廣場店だった筈なのだが,いつの間にかSUPERMARKETの文字が取れて昇格したのか。
=== JUSCO時代 ===
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AEON 荔枝角店 西九龍の埋立地にあるマンション,碧海藍天に出来た店舗。都心から少しだけ離れた所にある何の変哲もないマンション群だが,すぐ近くに高速道路や長沙灣(荔枝角)の町工場群があるあたり,東京の東雲のイオンに似た雰囲気がある。バスはこの辺りの通勤用に新たに作られた海麗邨巴士總站の近く(但し,ここからイオンに行くには住民のフリをして碧海藍天の内部を突っ切る必要有)。MTRの荔枝角站までは斜め前のマンションのショッピングモール(宇晴滙,元々Living Plazaはこっちにあった)を突っ切って,MTRの地下道経由で徒歩15分位。2012/1開店。
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AEON 九龍城店 有名な無法地帯,九龍寨城の周辺にあったスラム街(西頭村)を片付けて作った賈炳達道公園の片隅にある九龍城廣場に出来た店。以前は少し北の樂富廣場にジャスコがあったが2010/2に撤退し今はユニーと百佳。商圏の被る九龍城廣場に新たに日系GMS開店とは恐れ入る。樂富廣場はMTR樂富站直結だがこちらはそこから15分くらい坂を下らないとならない。バスは嘉諾撒聖家學校が最寄。少し歩くが福佬村道も使え,こちらは系統が多い。福佬村道側から樂富側と異なり坂が無い。2012/5開店。
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AEON 大窩口店 日本人向け格安ツアーでは結構な確率で当たるパンダホテルのある悅來坊の地下にある。ここもかつてヤオハンがあった場所。ヤオハンが1997年に撤退後,15年越しに日系スーパー復活。店の名前の通り最寄駅はMTR大窩口站だが,荃灣站B2出口から建物沿いの歩道橋を伝っていけば,10分程度歩くが濡れずに辿り着くことが出来るし,こちらの方が迷わないかもしれない。この悅來坊はあちこちに日本語でパンダと書いてある。レストラン系も含め日本でお馴染みのテナントが多いので香港旅行でここを選ぶのは悪くないと思う。というより,イオンがある限り,大量に来る大陸からの観光客を無視出来るのであればオススメである。香港旅行に持ってくるのを忘れた日用品もホテル地下のイオンに行けば日本と同じような物(もしくは全く同じ物)がほぼ全て揃うのだから。買い物の際の合い言葉はI have my bag.だけである(香港はレジ袋が有料なので)。これに旅行会社手配の日本語が通じる強制市内観光と強制飲茶と空港送迎があれば,初めての海外でも全く問題ないかもしれない。2012/12開店。
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AEON SUPERMARKET 銅鑼灣店 三越に大丸に松坂屋にそごうに西武,日本の一流百貨店がひしめいた銅鑼灣も家賃高騰とアジア通貨危機の煽りで殆ど撤退。残ったのは自社ビルだったそごうのみ(それも本家の経営危機で香港資本に売られてしまう訳だが)。そこにスーパー大手のAEONが出店というのは時代の流れか。場所は何と昔懐かしい香港大丸の跡地。大丸はかつてデパートとスーパーマッケットの2店舗が銅鑼灣にあり,AEONが出店しているのは返還後まで残ったスーパーマーケットの方。大丸は返還前後の家賃超高騰の中頑張っていたのだけど,本家の経営が傾いてやむなく撤退。それでも赤バスの行き先には何故か『大丸 DAIMARU』として残っているので香港居民にはある意味有名な名前。撤退後しばらくしてから地下にJUSCOがLiving PLAZA形態でこのビルに出店。スーパーマーケットとしては2階に尖沙咀と同じMaxValu Primeブランドで2012/8に開店したそうなのだが,何故かこちらの店だけMaxValuではなくAEONの看板になっている。店内は尖沙咀店と同じ位の広さ。いくつかのテナントスペースを無理矢理繋げたような感じでかなり無理があるのも尖沙咀店と同じ。それも香港らしいと言えばらしい。しかしまぁ,行った時間帯の影響かもしれんが客が全然いない。店内ガラガラ。これでやっていけるのだろうか。大丸撤退から10年以上経った今,他地域の出店もかなり揃った所で他と同一ブランドで銅鑼灣への出店は無理があるような気がしなくもないのだが,なにか秘策でもあるのだろうか。
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AEON MaxValu Prime 尖沙咀店 なにを血迷ったのか,2011/6に尖沙咀に別ブランドで高級スーパーが開店。試行のつもりなんだろうか。内装は成城石井や紀伊国屋というよりは,いかりスーパーのイメージに近い。ここにしか無さそうなものも確かにあったが,実は康怡や荃灣で探せばありそうな感じ。そもそも香港で日式高級スーパーが根付くんだろうか。それなりのモノはそれなりの店に行けば大抵は入手可能だし,それをするのは消費者本人ではなくメイドなのでスーパーのように欲しい物が纏まっていたとしても利点は薄い(どうせ歩き回るのはメイド)。差別化をどうやって進めていくのか。結局上手くいかなかったのか銅鑼灣の店はさっさとAEONブランドにしてしまったのだが,こちらは何故かそのまま残っている。うーん,閉店も近いか?
=== JUSCO時代 ===
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2011/9に訪問したときは2日間でゆっくり回ったのだが,2014/1に2回目の訪問をしたときは時間が取れなくて1日で尖沙咀と銅鑼灣と康怡以外全部回ることに。宿のある香港島から九巴914で荔枝角→(九巴30)→大窩口→(九巴31)→荃灣→(MTR)→屯門→(九巴263+48X)→禾輋→(九巴85)→九龍城→(小巴2)→黃埔→(九巴297)→九龍灣→(無料バス+MTR)→觀塘→(MTR)→藍田→(MTR)→將軍澳。バスがやたらと多いのは車窓観光がついでなのと歩きたくないからなのだが,荔枝角と大窩口はMTRでも行けるしその方が断然速いのでMTRを推奨。日が暮れても良いなら將軍澳の後にMTRで康怡,銅鑼灣,尖沙咀の順で全店回っても2時間かからないと思う(おいらには体力的に無理)。もっとも,紹介した店舗が入居しているショッピングセンターはどこも個性的で飽きない作りなので,その面白さを吟味しながらゆっくり回ったら何日あっても足りないかもしれない。そのくらい奥が深い。 現地在住の日本人はいても日本人観光客はまず来ない場所ばかり。観光ガイドブックには十中八九載ってないけど,こんな処を観光して香港人の生活を垣間見るのも楽しいと思う。 (記載 2011/9初版,2014/1改訂) |