香港日記2014 その1

前回の香港旅行が2011/9なので,約2年4ヶ月ぶり。去年の9月に年末年始の航空券を検索していたら,1/2以降出発分が4万円台で出ていたのが発端。燃油¥11,000と両国の空港利用料ほか¥4120を入れても5万円台なので旅行を計画てみた。正月休みを使えば最低限の休業で可能。しかしさすがにホテルは足元を見ていて,円安もあるのか結構な値段で格安ホテルでも1室1万円超。ここは諦めて1室1万円台中盤で色々と検索。結局色々な条件が良くて前回使ったホテルに決定。値段は前回と比較するとかなり上がっているのだが,円安分だと思うと納得価格。まぁエクスペディアを使って予約すれば微妙に安くはなったのだろうが,そういうのはまた次回。ジャスコは全店イオンになったので写真を撮りに行きたいし,茶餐廳も廻りたい。やっぱり香港に行きたい。


1/1 (水) 前日

今回も成田午前便。前回(NH909)より少し早い時間帯のCX509を予約。少し遅いCX501であれば早朝に家を出ても普通に間に合うが,冬の早朝に出発するのは嫌なので成田で前泊が前提。そこで色々と探してみると,いつも泊っている成田のじゃんけんホテルが人数限定で1人3,400円のプランを出している。レイトチェックイン限定¥3,700よりも安い。早速¥3,400のホテル予約を入れ,それを前提にCX509を予約。部屋は当日にならないと判らんプランだそうだが,まぁそれはそれ。当たり前ではあるのだけど,正月元日から営業しているというのは有り難い。

正月なので仕事は無いのだけど,親戚への正月の挨拶をスーツケースを引き摺りながら終わらせて,ガラガラのアクセス特急で成田空港へ。どうせ前泊なのだから駅は1タミも2タミも同じ。こんな日だから乗っている人がいないのか,夜だからいないのか。たぶん両方。上りならば空港職員の帰宅ラッシュに当たるんだろうな。

ガラガラ

成田空港駅

フロアに書かれた案内
(上) 誰も乗ってない。
(中) 成田空港駅はアクセス特急専用の1番ホームに停車。
(下) オレンジと青では同じ上野に向かうにも料金が違う。

レイトチェックインでは無いのであればゆっくり寝たいのでチェックインは20時に予約。前回覚えたホテルバスのバス停に向かうとかなりの人混み。やはり年末年始は出国ラッシュなのか,それともどこかで年越しして元旦に帰宅したのか。チェックイン後ホテルに荷物を置いて,歩いて行ける1タミへ散歩に向かう。これが結構テンション上がる。時間が遅かったのでショッピングモールは大部分が閉店していたのだが,南ウイングのサブウェイが開いていた。砂漠でオアシスを見つけた気分でテイクアウトし,先のホテルバスのバス停から再度ホテルへ戻る。今回部屋は何と3ベッドルーム。滅茶苦茶広い。おまけにいつの間にか無料Wifiを導入していたので,喜んで使わせてもらう。MacBookAirの画面をYouTubeで懐かしのMTR Songを繰り返し再生。ついでに脳内でもエンドレス再生してみる。おやすみなさい。

新年挨拶
なんとなくジャパニーズ。右端にしっかりクウタンがいる。

1/2 (木) 1日目

ホテルは結構人がいたので,比較的小さいホテル送迎バスに乗り遅れないよう少し早めに出発。今回はキャセイパシフィック利用なので2タミへ。送迎バスのバス停は到着階バスターミナルの隅っこの方。とぼとぼと入口に向かって歩いていくと,正月らしく門松のお出迎え。

門松
これって外人にはどう見えるのだろうか。

朝早いというのに到着ロビーにはピックアップの人達が何人かスタンバイ。確かに今の時間に到着すれば,時差ボケさえ克服できていれば丸一日使える。成田の場合,最初は東南アジアからの深夜便。次いでヨーロッパからの便(ヨーロッパを昼に出て,日本に朝到着)が到着する。その人達をウォッチするのも面白そうだが,そんな心の余裕もなく,まずは重い荷物をチェックインして手放したいのでチェックインカウンターのある3Fへ。第二ターミナルは比較的新しいが,それでも開設から21年。少しボロくなってきたのは仕方の無い。そろそろ第一ターミナルのようなリニューアルが必要な時期かもしれない。

出発便
9:00発のJL5159は大韓航空のコードシェア便なので1タミ発。従ってCX509は2タミの始発。
9:10発と書いてあるがキャセイは30分前にドアを閉めるので,実際は9時前に出発する。

キャセイのチェックインカウンターは割と早く発見できた。ところが営業時間前で職員が誰もいない。今回はチェックインを前々日に座席指定も含めてインターネット経由で済ませており(オンラインチェックイン),そういう人の為の専用カウンターに並んでみた。さすがにオンラインチェックインは出張族以外にはマイナーな存在なのか,前の客は2家族のみ。奥のエコノミークラスはこんな朝から大行列だし,手前のビジネスクラスとマイレージ上級会員用カウンターも結構並んでいたので,ちょっとだけ優越感(さすがにその隣のファーストクラスはガラガラだったが)。チェックインは荷物だけなので,計量の他はオンラインチェックイン時に出力された2次元バーコードを機械に読ませて,パスポートをチェックするだけで終了。

チェックインカウンター
キャセイのチェックインカウンター。さすがに成田では頭等客位や商務客位ではなく,日本語で書いてある。
カウンターの奥に見える行列はエコノミークラス用。こちらは大行列。

正月繁忙期なので混雑を予想して早目に出掛けたのは良いが,予想以上に早く終わってしまった為に出国用のセキュリティチェックや出国審査の何と営業開始前。警備の人に何時に始まるか聞いたら7時半前後と言う。4階のショッピングモールもまだ開いてない時間帯なので他にやることもない。こういう時にファーストやビジネスクラスの人達はどのように過ごすのか。制限エリア外にもクレジットカードの上級会員であれば使用できるラウンジがあるのでそういう場所に行くのか。おいらは只の物見遊山客なので,店が開くまでウロウロ。取り敢えず家に忘れて来たドライヤーを購入したところで7時半になったのでセキュリティチェックへ向かう。キャセイ側のセキュリティチェックは行列が出来ていたので,比較的空いていたJAL側へ移動。JALは始発の時間まで少し余裕があるのでまだ少ないのだろうか。出国審査では,夏に更新したIC付きパスポートが功を奏したのか,普段ならジロジロと見られるのに今回はチラ見だけでスルーパス。やはりICの力は凄い。

出国審査を抜けるとそこはナリタ五番街。2タミは出国審査後のショッピングモールの方が大きい。2タミが出来た頃の1タミなんて,ちょっとした免税店と売店しか無かったので当時は2タミが豪華に見えたものだが,それは今でも健在。取り敢えずいつもの秋葉原を見つけて,いつもの時計を購入。海外にいく度に1000円時計を購入していたりする。でも円安に負けたのか中国のインフレが影響しているのか,今回は1500円。負けました。

秋葉原
秋葉原は健在。

改造社書店の隣のタリーズで簡単に食事の後,飛行機の待つ73番ゲートへ。オンラインチェックイン時に座席指定で判っていた話ではあるのだけど,目の前にいるのは驚きの747-400だ。いつもはA330だし予約時の座席既定もA330だったのが,いざオンラインチェックインしてみると指定した座席はすっ飛んでおり,座席表の配列も2-4-2ではなく3-4-3になっている。キャセイの777は3-3-3の配列なので,3-4-3はジャンボと確信。年末年始に繁忙期を迎える日本路線に収容力のある747を就航させるのは良い考えだと思う(新暦1/1前後の正月休みは,世界的に見ると日本特有の習慣)。JALやANAはやりたくても出来ないのだから,キャセイがやるのは得策。席番を辿るとプレミアムエコノミーが無い機材で,ファースト9,ビジネス46,エコノミー324の379席もある。なるほど4万円台で座席を売る訳だわ。で,全日空に4機だけ残った機体も今年3月で引退。キャセイも退役の話があり,そろそろ時間の問題。狙わない限りはたぶんもう乗れないと思うので747を堪能したいと思う。

73番ゲート
久々のジャンボ。

ゲートに着いたタイミングで既に搭乗を開始していたので急ぎ搭乗。機内持込荷物があるので,3列シートの747では頭上の荷物棚(昔はハットラックと言ったが今は良くわからん)を先に取られてしまうと面倒くさい。オンラインチェックインの人は搭乗券が無いのでチェックイン時に出力した2次元バーコードとパスポートをゲートの人に見せる。バーコードはスマホに表示させるだけでも可。さすがに客席が多いだけ搭乗には時間がかかったようだが,いつも通り出発時刻のかなり前にドアを閉めたのを確認。

安全のしおり
これを読むのも最後かもしれない。

搭乗機はB-HUA。今日は北風なので南端から北向きに離陸。73番ゲートからならB滑走路南端がすぐで,客室乗務員がもたもたしているとライフジャケットの説明をしている間に滑走路に着いてしまうのだが,さすがに満席の747-400は重いのか2タミのサテライトをぐるっと大回りしてA滑走路南端までタキシング。折角出発時刻よりずっと前にドアを閉めてタキシングを始めたのに,これはさすがに時間がかかり過ぎるのが可哀想。まぁでも香港国際空港の滑走路西端もターミナルからは結構な距離なのでおあいこか。離陸後は霞ヶ浦の手前で270度ターン。印旛沼や千葉ニュータウンが見えるコースで三浦半島を横切って航空路Y50へ。斜め下に富士山が見えた後,南アルプス抜け,紀伊半島と四国,九州を横切って,鹿児島沖で航空路A1へ。ところが冬場はジェット気流が酷いのか中々進まない。上空は150〜200km/hくらいの逆風で,4発エンジンの747-400でも750km/h位。冬なので気流の乱れによる揺れは無いのだが,最高巡航速度近くになるといかにもスピード出し過ぎましたという揺れが時々。機内食はハーゲンダッツではなくキットカットだったのが残念。食事後,台湾上空で桃園空港がよく見えるルートだったが,残念ながら曇っていて判別不能。

機内食   機内食
機内食はなんとなく和と中華の香港流折衷案。

逆風のフライトも4時間経過すると香港が近づく訳で,着陸態勢に入るのだけど肝心の香港は霧が凄くて上空からは確認出来ず。雲なのか霧なのかPM2.5なのか良くわからんが,折角の飛行機からの視界はかなり残念なことに。そんなこんなで香港国際空港に到着。横風が結構酷くてドスンとランディング。横風は旧啓徳空港の得意技だったらしいが,新空港でも結構吹くのね。

到着後,足早に入国手続を済ませて,まずは香港ドルを調達しに到着ロビー横にあるHSBCのATMへ。その後,MTRの窓口に並んで八達通を購入しチャージ。到着ロビーのMTR窓口は混雑しているので,香港ドルを持っているなら到着ロビー手前にあるMTRの窓口の方がオススメ。ここには中国銀行(香港)のATMがあるので一応香港ドルは調達可能なのだが,過去にATM利用手数料をとられたトラウマがあるので無視。HSBCや恒生銀行ならいまのところ取られない。

到着階
到着階の通路。12/31深夜のカウントダウンセレブレーションの広告がまだ貼ってあった。

到着ロビー
税関を抜けて到着ロビーに出ると,一番最初に目に付くのがこの味千ラーメン。いきなり日本語の洗礼。

ついでにセブンイレブンで飴玉と水を購入。これがまた結構な行列。今度は出発ロビーに上がってiPhoneのSIMを調達。前回のように初日に物見遊山で深水埗の露店まで行くのも良いが時間と電車代が勿体ない。定価になるが空港で調達。ここなら面倒なセットアップも全部やってくれる。

クリスマス
日本人が奇妙な目で見ていたが,12/26に一斉に片付ける日本が世界的には奇妙だという話も。

ようやく空港を出る準備完了。ここまで1時間以上かかってしまっているが,急ぐ旅でもないので無視。先程の到着ロビーまでエレベーターで降りて,いつものバスターミナルへ向う。前回昂船洲大橋を体験できたのでエアポートエクスプレスでも良かったのだが,運賃は空港バスの倍も取られるし,やはりホテルのすぐ近くまで階段の上り下り無しで連れて行ってくれるのは有り難い。

出口
この広い通路の突き当たりがバスターミナル。ここへ来るとワクワクする。

先程チャージした八達通も使えるのだけど,ATMが500ドル紙幣で出金してくれたので100ドル紙幣への両替も兼ねて窓口で空港バスの切符を購入。しばらく来ていなかったのかA11のバス停は結構な行列。丁度バスが来たタイミングだった様子。

空港バス   バス停
(左)空港バス。シャッター速度が速過ぎたか行き先が写っていないのはご愛嬌。
(右)バス停。日本の物に比べるとシンプル。

並んでいた結構な人が乗って,さすがに人は乗れてもスーツケース置場に苦労しそうな状態だったのと,2階の一番前に行きたかったので1本見送ることに。バス停で待っているとどこかのオジサンがバス停の中央にある赤い表示窓の部分を回し始めたのにびっくり。ここには経路図や運賃が書いてあるのだが,回転可能というのを初めて知った次第。そりゃ後ろに回って確認するよりクルクル回せる方が楽に決まってる。日本のバス会社も導入しないかしら。

時刻表
香港のバスにしては珍しく時刻表があった。朝以外は奇麗な20分間隔。最終は0:30発。

バスは前回と同様,昂船洲大橋と西トンネルを経由して上環のマカオフェリーターミナルへ。ここまでは順調で,中環から先が渋滞するのもいつも通り。時間が悪かったのか湾仔〜銅鑼湾はかなりのトロトロ運転。運転手もかなりイライラしているようだが香港では仕方が無い。1時間程でなんとかホテルの最寄バス停に到着。

昂船洲大橋
昂船洲大橋。2014/1現在で世界第三位の斜張橋。

今日は特に予定を考えていなかったのだが,取り敢えず当面の生活に足りないものを買いに行くついでに本屋巡りをしてみることにした。ヴィレッジヴァンガードにも寄ってみたかったが今日は朝早くて結構疲れているので,これ以上は無理。買い物はアピタが良かったがイオンツアーの写真を撮影する必要があるので,まずはトラムで康怡のイオンに向かう。売場兼連絡通路繋がりの向かいのビルに入っている商務印書館に向かう。ここは100年以上続く老舗出版社なのだが書店も経営している。書店のハシゴも覚悟していたが目星を付けていた本がここだけで大体揃ってしまったのでメシにすることに。

商務印書館
商務印書館

考えてみると今日は朝のタリーズと,ささやかな機内食しか食べておらず腹ペコ。あまり時間が経つとどこのレストランも入れなくなってしまう前回の教訓もあり,ウロウロせずにすぐにメシ屋へ。本屋の下の階に吉野家があるので,そこで日式では無いメシを喰うことに。(日式ではないのがささやかな抵抗)

吉野家

吉野家
(上)咖喱菜牛飯餐 (下) 野菜牛肉飯餐

カレンダー
無料で2014年カレンダーも戴いた。何故か牛ではなく豚。

メシの後,サンエトワールでパンを買ってトラムでホテルに戻ったのだが,乗ったトラムがびっくり。2階に上がったら椅子が逆向きになっている。珍しい逆走である。香港のトラムは基本的に一方通行で,終点はループして折り返す仕組み(そのループする場所が狭いので車両を大型化できない)。何かトラブルが発生した場合に備えて一応反対側にも運転台はついており(普段はカバーがかかっている),集電用の竿を反対方向に回せば路線中に何箇所かある非常用渡り線から逆走出来るようになっているらしいのだが,その状態で営業している車両に乗ったのはさすがに初めてだ。いや,何か困ったって,この状態だと八達通が使えなくて運賃は現金払いだということ。たまたま5ドル硬貨を持っていたのでツレの分と合わせて2人分払って降りたが,当然お釣りは出ないので,もし紙幣しか持っていなかったら昔の香港のように出口で次の人の分の小銭を受け取って纏めて払うしかない。

逆走トラム
逆走中。バーがついている入口側が先頭。


つづく。