流石に昨日の疲れが残っているのか,少し遅めに起床。まずは金鐘站のB出口へ向かう。B出口には海洋公園巴士站って書いてあるだけあって楽しそうな親子連れと同じ方向。出口への通路を突き当たりまで歩くと,港鐵旅遊という店が現れる。旅行代理店(チケット販売代行)の他に,MTRのグッズショップになっている。なかなか楽しいグッズが沢山あるので飽きない。予算の都合もあるので,まずは何が幾らでおいてあるのか見物。買い物はまた後日来ることにする。そのままMTRで迪士尼站へ。駅からディズニーランドに行く人々を見送りながら,誰もいないプロムナードを歩いてディズニーランドホテルへ向かう。
(上) 車内。浦安のモノレールと基本コンセプトは同じっぽい。
(左) ミニーの銅像。他にも色々ある。
(右) テンション高い人々。
目的は中華レストランの晶荷軒(Crystal Lotus/クリスタル・ロータス)で出すディズニー点心の緑色小人菜肉包。英語でLittle Green Men Pork and Vegetable Bunと書いてある。リトルグリーン饅だ。今回の旅行の第一目的。これを見つけてしまったばっかりに香港に行くことになったのだ。
(上) プロムナードの小噴水
(下) 豪華なお屋敷に招待された気分
目的の晶荷軒は豪華な入口ロビーのすぐ近く,ロビーから右側の通路に入った売店の向かいに見つけたのだが,営業している雰囲気が無い。聞いてみると正午からだと言う。うーん,ウェブページでは11:30amとあったのだけど,そんなことはよくある話なので,向かいの売店で暇つぶし。入口の床下には液晶ディスプレイのようなモノが埋め込まれていて,鯉が泳ぐ画像で高級感を演出しているのだが,同じ物が壁にもついていて滝のように水が流れる映像を出している。そこに漢字も奇麗に流れている演出。初めは気がつかなかったのだが,その漢字を良くみると晶と荷と軒だ。なんだ,店の名前か。しばらく待っているとようやく人が集まり始めて開店。びっくりするほど高級な空気のレストランだ。香港で高級レストランの経験が無いおいらには勿体なさ過ぎ。ネタ点心だけ喰って帰るのも勿体ないのだが,まぁそこはランチだから許してもらおう。そうしよう。
席につくとお茶を聞かれる。どのお茶にしますか?と広東語で聞かれるが,返す単語はポーレイ(プーアル茶)とウーロンとヒョンピン(ジャスミン茶)しか知らないのでポーレイと返答。これがまた結構美味しい。いくらでもおかわりを持って来てくれるのはさすが中華。早速メニューから目的の点心を探す。うーん,どこにも見当たらない。元々土日祝のみの点心で,だから態々日曜日に焦点を合わせて来たのだけど,ついに無くなったか。とガッカリしそうになったところで発見。午市點心 Lunch Dim Sum Menuと書いてあるページの上の方に四角で囲ってあるメニューを発見。
(上) 運ばれて来た普洱茶とXO醤
(下) 蓮の花のシャンデリア
さすがに2人でも全部食べるのは大変なので,下から4種類を注文。最初は広東語だったのだけど,途中から英語に切り替え,これは素晴らしいメニューだからオススメだと言う。注文を終わったところで最後に日本語で挨拶されてしまう。うーん,さすがに日本人だとバレていたか。そういや,レストランに入るときに名前と人数言ってたんだっけ。日本人の名前そのまんまだもんな。遊ぶなら陳とか楊とか名乗っていた方が面白かったか。
午後のひととき。
しばらく待つと一種類ずつ蒸籠に入った点心が出て来た。これがまた一々感動するつくり。たべてしまうのが凄く勿体ない。ダッフィーはあん饅,チキンリトルは白あん饅,リトルグリーンメンは野菜肉まん,三匹の子豚は見掛けの通り豚まん。結構美味い。ネタ点心と言ってごめんよ。ホントに。付け合わせはXO醤っぽい具入りラー油で,中はたぶん貝柱と他に色々。これも結構旨い。量産品で良ければ日本でも入手可能な李錦記の奴でも買ってくれば再現出来るのかもしれないが,今度試してみるか。
ディズニーホテルで美味しい思いをした後に,ディズニーリゾートを巡回している無料バスを捕まえて駅へ戻る。行きに歩いたプロムナードは大変に雰囲気が良かったのだけど,この暑さではたまらない。さすがに身体がもたない。バスはもう一つのホテルを巡回し,駅の裏口にあるバスターミナルに到着。迪士尼站からは,欣澳,荔景,美孚を経由して荃灣西站へ。今回,香港内ではiPhone用の香港乘車易(HK eTransport)というアプリを使って出て来た結果を優先して乗換している。これは香港の運輸省が配布しているスグレモノで,MTRの他にバスやトラムやフェリーまで含めて最適解(と思われる解)を出してくれる(但し時刻表は内蔵していないようで,一日一本のバスを平気で上位に出してくる可愛いヤツなのだが)。コイツが荔景,美孚の2回乗換を指定して来て,何故に南昌の1回乗換でないのか気になるところでもあるが(最短時間ではなく,最短距離を左優先するのか,それとも他に順位を決めるパラメータがあるのか),まぁ美孚の乗換通路にあった本屋で遊べたのでいいか。
そんなこんなでなんとか荃灣西站へ到着。目的はジャスコ荃灣店。香港ジャスコツアーの始まり(康怡店には昨日寄っているが)。荃灣店は荃灣廣場というショッピングセンターにあるのだが,ここに駅からどのように行けばいいのかは駅の案内看板頼り。看板にはA2出口と書いてある。例のiPhoneアプリの地図でみる限りこの出口からは行けそうもないのだが,とりあえず行ってみることに。階段を昇ってみると,目の前は高速道路。他は殺風景で何もない場所。ところが良くみてみると駅の柱に荃灣廣場の小さな案内看板がある。矢印の指している方向は有刺鉄線に囲まれた仮設歩道。そこを歩いて行くと確かに荃灣廣場に着く。それも結構な近道だ。こんな合理的な所に香港臭さを感じる。この案内は日本じゃやらないだろうな。荃灣廣場はジャスコが入っているフロア部分と,吹き抜けになっているアトリウム部分がある。アトリウムの周囲にも色々なテナントが入っている形式。
関心してウロウロしている間に人が増えて来た。どうも香港では午後3時を過ぎたあたりから人が多くなる傾向があるように見える。宵っ張りなので朝は遅く,午前中はゴロゴロ,遅い昼食を取って元気になるのが3時頃って訳なんだろか。アトリウムの1階ではイベントも始まって楽しそうだったが,ここにずっといると後のスケジュールが圧してしまうので早々と撤収。荃灣西站へ戻ってMTRで天水圍站へ。そこから輕鐵(ライトレール)に乗り換えて銀座站へ。ここは英語でギンザと読む不思議な場所。車内の自動音声を聞いていると広東語でナムツォと読んでいるが,英語音声はギンザ。ここで降りてニュータウンの中のショッピングセンター,嘉湖銀座へ向かう。香港でギンザですよ。ギンザ。
嘉湖銀座は砂町銀座や戸越銀座のようなモノではなく,さすがに香港のニュータウンなのでショッピングセンターなのだけど,意外に楽しそうな感じ。ビルは1期有楽町と2期日比谷に別れている。銀座站に近いのは日比谷の方。中央の公園のような場所を挟んで向かい合って建っている。両ビルは香港にしては珍しく屋根や渡り廊下や地下で繋がってない。中規模ニュータウンだからか。でも中は香港によくある,吹き抜けを中心に周囲をテナントで囲うスタイル。ホントに何処にいっても新しめのショッピングセンターはこのスタイルばっかりだ。テナントを見物している間に外から雷鳴が。間もなく凄まじい豪雨が。濡れるのも嫌なので,雨が上がるまで有楽町側で雨宿りすることに。丁度いい具合に香港ファミレス大快活があったが(ちなみに日比谷側にはライバルの大家楽がある)同好の士が多くほぼ満席。マクドナルドも混雑。他に無いかなと見て回ると,なんとサイゼリヤがある。えっ,いつ香港に進出してたんだ?
有無を言わせず店に入る。老夫婦と隣席。老夫婦をずっとウォッチしていても楽しかったんだが,それでは只の怪しいオッサンなのできちんとメニューをチェック。香港のパスタはアルデンテという言葉が無いのかと思うくらい茹で過ぎで,味も日本のソフトめんのような謎の食べ物なのだが,果たしてサイゼリヤはどうなのだろうか。早速,メニューにあった日式ボロネーゼとソーセージとホウレンソウのベーコン炒めを頼んでみる。ソーセージは2人分が真ん中で分けられて出て来た。これが香港流なんだろうか。味は何となく日本で喰うよりクセがあって中華っぽい。これはこれで旨いのだが,現地調達なんだろうか。ホウレンソウのベーコン炒めはそのまんま。まぁこれは日本で喰っても中国製冷凍食品なんだろうから,中身は同じモノと推定。お目当ての日式ボロネーゼはどうか。本格イタリア式(全く別物)が出て来たらウケたのだが,やはり日式だった。パスタはちゃんとアルデンテになっていて旨い。まさか香港で僅か$24でマトモなパスタが喰えるとは。サイゼリヤ恐るべし。で,会計しようとしたらレシートに請到収銀處付款と書いてある。テーブルチェックではなくレジで払えということ? 収銀台と言えばレジのことだが,収銀處も同じなんだろうか。處と処は同じだから意味から考えるとレジなんだろな。ここまで考えてその下にPlease pay at Cashierと書いてあるのに気がつく。そういうことね。(早く気がつけよ)
メシを喰った頃に雨が上がったので,銀座站へ戻り,輕鐵751系統に乗って屯門の市中心站へ向かう。司機(運転手)は女性だった。輕鐵は路面電車と普通の電車の中間のような乗り物で,以前ダラスに行ったときも似たようなモノが走っていたし,広島の西広島と宮島の間にも似たようなモノが走っている。まぁ,システムは似てなくても東京では東急池上線や東武亀戸線のようなモノか。細かく止まるので便利。駅も地上にあるので単純な駅ならバリヤフリーだ。輕鐵はあまりスピードを出さないので(とれでも香港島のトラムよりは速いが)景色を楽しめるのがいいかも。行こうと思っていて時間オーバーになってしまった妙法寺を車窓から確認。こりゃまた凄い建物だ。いつか行ってみたい(一瞬だったので写真撮れなかった)。しばらく乗っていると市中心站に到着。何ともダイレクトな駅名だが,日本全国にあるセンター前やタウンセンターと名のつくバス停と同じ発想か。しかしこの駅は降りたらいきなり階段だ。それも結構急な階段。GoogleMapを確認したら一応踏切でもホームを跨げるようで,バリアフリーにはなっているのだが,どっちにしろ線路と平行している大通りを跨がないとならないので階段を昇ることとなる。駅の出口はそのまま歩道橋となって大通りを跨ぎ,バスターミナル上のデッキを経由して次の目的地である屯門市廣場に通じている。(もっとも,そうなっていることが判らなくて一度デッキを降りて下の道路から屯門市廣場に入ったんだが)
屯門市廣場はジャスコ屯門店が入っているショッピングセンター。この建物は変わっていて,1階と中2階(香港式にはG/FとUG/F)の高さで大通り(屯門公路)を跨いでいる。2階部分(香港式には1/F)が事実上の1階のような役割をしていて,工事中だったが例によって香港人大好きな吹き抜けもこの階から始まっている(それも道路の真上!!)。ここも色々回ったら楽しそうだったが,さすがにディズニーから歩きっぱなしだしこの後の予定もあるので,ジャスコで買い物をしてからさっさとバスターミナルまで引き上げ。ここでは台湾の絵本を$15で購入。セール中だったのが幸い。
次の目的地は禾輋。ここは沙田区であり,屯門からはかなり離れているのだが,例のiPhoneの乗換案内がバス2本で行けることを教えてくれた。まずは駅と屯門市廣場を繋ぐデッキからバスターミナルに降りて,263系統のバスを待つ。これが意外に待ったのだけど,例によって2階の一番前を確保。このバスは申し訳程度に屯門市街を回ったあと,すぐに高速道路に入る。香港の高速道路は日本のソレとは違い,山のアップダウンに対し比較的素直に作ってあるので,エンジンパワーの少ない路線バスが走るのは結構大変だ。上り坂になるとエンジンは轟音をたてながら,懸命だけど物凄くゆっくり上る。場所によってはバス専用の登坂車線がある位。物凄く苦労しているように見えるが,周囲の車がビュンビュンと抜かして行くところ,巨大バスが我が物顔でゆっくり上っているといった感じで,ある意味爽快かもしれない。高速を暫く走っていると城門隧道という乗換専用のバス停に止まる。ここで48Xに乗り換える。このバス停は何と高速道路の中にあり,外から出入りできないようになっている。つまり乗換専用なので,ここで乗り換えたバスは無料になる。(知らないでオクトパスをタッチして司機に止められたのは内緒)
48Xをそのまま終点まで乗ると禾輋巴士總站に着く。少し古めの公共住宅の真ん中にあるバスターミナルだ。日本では大抵この手のターミナルの目の前に取ってつけたような商店街があるものだが,禾輋には街市(市場のようなモノ)と,ショッピングセンター禾輋廣場があった。今日のジャスコツアーはこの店で終了。残りは明日。ジャスコで水分補給してから禾輋巴士總站に戻り,旺角方面の81に乗る。これはXがついてないので,トンネル経由ではなく峠越えのバス。まぁ安いし,こちらの峠はそんなに嫌な道ではないと思ったのでそのまま乗車。旺角で降りればそのままMTRでホテルに帰れるが,このバスは旺角の登打士街にバス停があることをiPhoneが教えてくれた。これは有名なオタクビル信和中心のすぐ近くではないか。神の巡り合わせであり,やはり休日夜に信和中心に行くと色々なオタクが見られるという興味から,信和中心に向かうことに。
禾輋廣場。左が街市で,更に左が禾輋巴士總站。
信和中心は相変わらずオタクビルだった。初音ミクは多かったが,まどかマギカとけいおん!のブームが無いのはこちらで放映してなかったか,ウケが悪かったか。けいおん!のUFOキャッチャーぬいぐるみはウチの近所のボークスの1/3値以下で置いてあった。余程買おうかと思ったのだけど,まだ2日目。サイフの状態も判らんし,帰りのバッグがどの位空くかの検討もつかない。5日目位に覚えていたら買いにくることにしよう。とりあえずかさばらないモノとして,中国語版のけいおん!コミックを購入。帰って読んでみたら台湾の正規版だった。それにしてもこのビル,いつのまにかリトルグリーンメンだらけになっている。香港では三眼仔。2008年に来たときは殆どなかったのに,ToyStory3効果なんだろうか。中国人好みの体型で,色も中国人好みの緑だからウケるのはわかるのだけど。やはり主人公を助けたのは偉い。ということか,単純にタイミングの問題で3年後に行ったら全部別のキャラに変わっているか。とにかく,セブンイレブンやサークルKにも三眼仔は溢れているので,好きなことは間違いないと思う。
起床後,部屋の電気が使えないトラブルが。iPhoneの充電兼デザリング中だったFILCO(ダイアテック)の2000mA版USB-ACアダプタが焦げて爆発音が。おいおい,チャイナボカンは数あれど,ここは香港だ。他が壊れていないので電圧事情は問題無いと思う。いくら中国製とは言え,日本メーカー製の製品が発煙してしまうとは。規格以内ではあるが240Vでの使用は無理があったか。で,どうもコイツがホテルのブレーカを飛ばしてしまったらしい。早速ハウスキーパーを呼んで修理をお願いする。Circuit breaker has tripped.と訴えたのだけど,さすがに電器屋の用語なのかハウスキーパーには通じず。なんか悔しい。ハウスキーパーが営繕関連の人を呼んでくれたのでなんとか修復。ブレーカーを戻すだけではダメで,ヒューズの交換まで必要だった。イギリス型のコンセントプラグは法令によりプラグの中にヒューズが入っているのだが,そのヒューズが飛んでしまったのである。ようやく落ち着いた所に,更に違う事故が発生。再度ハウスキーパーを呼ぶことに。なんだか踏んだり蹴ったりである。
そんなこんなで出発が大分遅れてしまったが,昨日迄の洗濯物を持ってホテル近くの洗衣店へ。6ポンドで$31だった。キログラムになおすと約2.7キロ。まぁこんなモノか。洗衣店とは名前の通り洗濯屋で,洗濯から乾燥まで一気にこなすタイプの洗濯機に放り込んで貰うというモノ。一応畳んではくれるが,裏返しのモノは裏返しのまま。料金はポンド単位。使いこなすと結構便利かもしれない。洗濯物を預けた後に道教の天后廟で旅の無事を祈った後,ジャスコツアーに出発。今日で一気に畳み掛け。
そういや天后廟って横浜中華街にも新しく出来たような。今度行ってみるかな。
最初に行くのは黃埔店。MTRでは行きにくく,バスで行くには乗換が必要なので,北角から紅磡碼頭までフェリーに乗ることにした。北角のフェリーターミナルは英皇道から少しだけ海側に入った所にある。同じ場所に紅磡行きと九龍城行きが停泊し,船の行き先によって扉を切り替えることで共用。どちらに乗ってもジャスコに行けるのが面白い。改札まではちょっとした街市になっていて海産物が置いてある昔ながらの香港の風景。行き先毎にMTRと同じような自動改札機があるので,そこにオクトパスをタッチして,待合室で船が来るまで待つ。完全な生活路線なので,中環のスターフェリーのようなレトロ調の船ではなく,2階建て400人乗りくらいの冷房付きの小さな船が来る。乗客は10人程なので1階で充分。2階は開放されていなかった。船員さんはやっぱりセーラー服。香港のフェリーはこの服が似合う。
船は10分程で紅磡碼頭に着く。こちらは北角に比べると簡素な建物で,船が後進しなくても折り返せる構造。というか,単純に護岸の上にコンクリートの屋根と簡素な待合室をつけて,潮汐に合わせた可動桟橋をつけたような感じ。街市も改札も無い。北角に改札があるので充分なんだと思う。奥の方にスターフェリーが使っていた立派な桟橋があるのだが,今年3月一杯で廃止されてしまったらしい。少し来るのが遅かったか。目的のジャスコはここから黃埔花園の中を数分歩いた場所にある。ここは以前バスで来たことがあるが,船で来ることも出来るというのが香港らしくて好き。観光路線のスターフェリーは残っても,生活路線のこちらはいつまで存続するのか判らないので,乗るなら今のうち。
ジャスコをウロウロしている間に昼になってしまったので,近所でメシを喰うことに。ジャスコの隣のショッピングセンターに入ってみる。入口のバーガーキングに誘われたのだが,良い感じの中華レストランを見つけたので寄ってみるのだが,入口のメニューにあった価格にびっくり。ここはやめにして同じ階をウロついていると和民を発見。ランチメニューがありそうだ。この後も結構歩き回るので体力温存の為,この和民でメシを喰うことに。中に入ってみると作りが日本の居酒屋そのもの。まぁよくこんなモノを輸出したというか。
メシの後,近くのバス停紅磡民泰街から115で九龍城碼頭へ。ここは朝に乗ったフェリーのもう一つの行き先なので,バスではなくフェリーを2回乗っても行けるのだけど,それだと土瓜灣の工業地帯を見物出来ないのが難。ここも計画中のMTRが通じる頃には工業地帯や古い公共住宅が新しいマンションと巨大ショッピングセンターに再開発されてしまいそう。見るなら今のうちだ。地下鉄開通以前の東京の豊洲のような場所だ。
ジャスコのある翔龍灣廣場は巨大タワーマンションの下にある小規模なショッピングセンターだ。1Fは小さなテナントが沢山,2階はジャスコと中華レストランとゲーセン。小奇麗にまとまっている。ゲーセンも繁華街のソレとは違って清潔感が。学校帰りの女の子が結構いたのが印象的。
2階の回廊部分はジャスコと中華レストランとゲーセン。
次の目的地は九龍灣のMegaBoxなのだが,バスで行くのには啓徳時代の空港ホテル,富豪啓徳酒店前で乗換。廃墟同然でも格安ツアー向けに頑張っているホテルで,覗きにいくのも楽しそうだが,おおよその所要が1時間くらいかかる。ここは時間節約の為にタクシーで向かうことに。北角からの桟橋の向かいがタクシー乗り場。司機にiPhoneの地図を見せたが判らんと言うが,去MegaBoxと言ったら通じた。啓徳跡地をグルっと回って所要約10分。$50也。まぁ,500円と思えば安い。
MegaBox全景。
MegaBoxは1階がH&M,2階と3階がジャスコ,4階と5階はIKEA。2階(L1)から6階(L5)に一気に昇るExpress Escalatorというのがあった。さすがエクスプレスを名乗っているだけあって結構早いのだが,ベルトがギュッと先へいってしまうので高所恐怖症のオイラ向けではない。せっかちな香港人には丁度良いのかもしれんが。6階(L5)からトイザらスのある9階(L8)までも同様のエスカレーターがある。しかしこのMegaBoxって名前,一応英語圏の香港で通用しているということだから,門構えに西の意味にはならないのだろうか。隠語の方は英語ではなく米語なのかもね。
ジャスコの売場をウロウロしていたら吉野家と白木屋を見つける。白木屋は昨日の和民と同様,居酒屋スタイルそのまんまだ。折角だからIKEAに入ってみる。香港のような狭い土地で家具屋が商売になるというのが不思議。それなりに工夫を凝らした,香港でも売れそうな家具が並んでいるところを見ると,IKEAは当分安泰かもしれない。
Express Escalatorはジャスコの売場前にある。IKEAへは一度コレでL5に昇ってL4までバック。
あんまり長居もしていられないので,そろそろ次のジャスコに移動することに。MegaBoxは1階入口にあるセブンイレブンの前から無料送迎バスが出ている(穿梭巴士と言うらしい)。バスがIKEAの全面広告なのでIKEAのバスに見える所がミソ。観光バススタイルのバスだが,乗ってみたら椅子が2列+3列の香港式詰込バスだった。乗って数分なのでこれでも良いと踏んでいるんだろうが,IKEAの買い物はかさばるので実用性はイマイチな感じがする。時間は午後3時。例によって街に活気が出てくる時間だ。バスも満席で出発。
免費穿梭巴士
5分程で德福廣場に到着。九龍灣站と言っているがここはどこなのだろう。バスターミナルから人の流れる方向に向かい,エスカレーターで上がってみるとそこは大きなショッピングセンターの吹き抜け部分だった。奥にはかなり大きそうなユニクロが見える。人の流れは渡り廊下を真っすぐ行く方向。MTRマークもそっちを示しているので,歩いて行けばなんとかなりそうな感じ。iPhoneの地図だと上からみた大きなビルしか見えない。そりゃそうだろうな。渡り廊下はこのショッピングセンターのキャラクターなのか,微妙なパンダが楽しそうに踊っている。香港のパンダキャラはどこも微妙にキモ可愛い。あれが中国人のファンシーなセンスなんだろうか。突き当たりまで歩くとエスカレーターがあるのだが,そこからMTRへの案内がバッサリ消える。それっぽい案内図を探してようやく改札に到着。2駅先の觀塘へ向かう。この辺は地上を走っており,車窓から昔ながらの工場ビルが見える。既に工業の中心は中国大陸に移っているところで,ここもやがては再開発されてしまうのだろうか。
觀塘站についたら,A2出口へ向かう。apmは駅直結のショッピングセンターらしい。例によってまた香港人が大好き(なのか?)なアトリウムがあり,テナントは回廊形式である。どこに行ってもこのスタイルばかり。apmの特徴は途中階をスッ飛ばす急行エスカレーターがアトリウムの中を突っ切っていることだろうか。上の方の階には無印良品もあるらしい。ここは案内看板やフロアマップが見当たらず,どこにジャスコがあるのか判らなかった。UG(地下)にあるところまでは書いてあったが,どこから地下に行けるのかよくわからない。最初に降りたエスカレーターは隣のビルに行くものでハズレ。次に降りたエスカレーターはバスターミナルへ出てしまった。仕方が無いのでバスターミナルから一度外に出て,1階の入口から仕切り直し。すると1階の入口からは素直に地下に通じるエスカレーターがある。香港人は本当にこの手の複雑な構造が好きなようで,日本の感覚でいると必ず迷う。正解はアトリウムの中央付近にあるスワロフスキー(クリスタルガラス屋)の隣のエスカレーターを使うことのようだ。そんなこと看板も無いのに初めてきた外国人に判るかいって。(外国人が来る所では無いって? ごもっとも)
例のエスカレーターで地下に降りると目的のジャスコがあった。更に下にはジャスコの$10ショップがあるというので,スリッパを買いに行ってみることに。あった。駐車場のエレベーターホールがそのまま売場になっていた。これは凄い。レシートにはSPECIAL EVENTと書いてある。期間限定の催事のようなモノか。
觀塘店を後にして,次に向かうは藍田店。藍田といえば過去にヤオハンがあった場所なのだけど,調べてみるとジャスコはヤオハン跡地に居抜きで入っている訳ではなく,最近の新規開店で,全く別のショッピングセンターに入っているらしい。駅を降りてA出口を目指す。いきなりショッピングセンターに直結しているが,これはヤオハンが昔いた方のビルであり,目的地はもっと先の啟田商場。エスカレーターは細かく続き,乗り換えながら山を登って行く感じ。写真も撮ろうとしたが,なにしろ高速で動くエスカレーターなのでブレまくりで使えない。やっと外が見えてきて明るくなって撮ったのが下の写真。
啟田商場はapmとは違ってジャスコの看板が大きく出ており,非常に判り易かった。でも判り易い代わりに,一番奥だった。そして,ここも例によって吹き抜けのアトリウムがある。ここは建物の形状が複雑なので,テナント全体を見通すという意味ではアトリウムが有効に機能している。もしかしたらこれまでのアトリウムもそういう目的で設置されているのだろうか。apmは殆ど見えなかったが。
エスカレーターに乗って今度は山を降りて駅に向かう。次の目的地は將軍澳站。返還前後に周囲が埋め立てられた新しいニュータウン。香港は地震が無い(正確に言うと,断層型の地震が発生する可能性はゼロではないのだが)ので液状化現象も発生しにくい。となると,埋め立てた後,地面を寝かせずに開発することも可能。それを実証しているような場所な感じもする。將軍澳站は地上一階がコンコース。そのままA1出口を出てみると,広い交差点があった。iPhoneの地図ではこの少し奥にジャスコがあると表示しているのだが,それっぽい物は見当たらない。とりあえず,目の前にある君薈坊というショッピングセンターに入ってみる。
君薈坊は正面入口から入るといきなり2階に上がるエスカレーターがある。その脇にあったのが博多珍寶拉麵という名の日式ラーメン屋。メニューを見てみるとチャンポン屋である。興味あるが後回しにして,とりあえず2階(1/F)に上がってみる。すると奥の方に目的地である將軍澳廣場に繋がる渡り廊下を発見。ジャスコの看板も発見して一安心。しかしこの將軍澳廣場,ここも例に漏れず吹き抜けの周囲をテナントで囲うレイアウトである。更に1つ上のフロアの一番奥がジャスコ。その周囲を生活雑貨店のリビングプラザが囲っている。とりあえず,ここでジャスコツアーは終了(高級スーパーが1軒残っているが,追々)。
最後のジャスコを後にし,午前中に預けた洗濯物を受け取りに洗衣店へ戻る。噂通り,おもいっきりジャスミンの香りで返ってきた。これはこれで香港の中では違和感を感じない。寧ろ帰国後はこの香りが懐かしくなった位だ。洗衣店の袋をホテルに置き,近所の茶餐廳でメシ。ところがここで事件があってロクに喰えないまま店を出ることになる。まぁ,疲れていることだし,海外で緊張したままなので仕方が無いこと。
夜はツレが絵はがきが欲しいというので男人街へ。香港は普通の観光客用の絵はがきを見ることが少ない。日本が異常なのだろうがそれはおいといて,絵はがきが置いてあるのは尖沙咀碼頭の土産物屋と,重慶大厦の1階(G/F)のインド人向け土産物屋と,山頂のピークタワーのケーブルカーを降りた所にある土産物屋と,同じく山頂の獅子亭展望台に向かう道にある露店と,男人街の中心くらいにある露店しか知らない。ホントにそこ位しか無い。このうち,行くのが容易で夜中でもやっている保証があるのが男人街の露店。香港では一番有名なナイトマーケット。色々な露店が何軒も似たような商材を並べているところで,何故か絵はがきだけは1軒しかなかった記憶が。行ってみると,前に来たときにもいた小姐が店番。この露店は何度か来ているが価格交渉して成功した試しが無いので,面倒くさいので言い値で購入。言い値でも大した価格ではない。そのまま屋台カラオケ街を抜けて彌敦道へ。MTRでホテルへ直行。おやすみなさい。
彌敦道で見つけた光るバス停